okazaki

岡崎店ブログ

農業屋の特選情報 除草編

草刈機のメンテナンスはされていますか・・・?

長期間使用されていない草刈機。

日頃から使用後のメンテナンスをしていないと、

いざ使おうとした時にかからないといったトラブルが発生するもの。

今回は、草刈機の基本的なメンテナンス法をご説明します。

①草刈機のエンジンは?

現在、草刈機に使用されているエンジンは2サイクルエンジンと4サイクルエンジンとに分類され、

それぞれ燃料やメンテナンス法が異なります。

まずは説明書をよく読んで、お持ちの草刈機のエンジンがどちらのエンジンなのかを確認してください。

●2サイクルエンジンの場合

混合ガソリン(ガソリンとエンジンオイルが規定比率で混ざったもの)

を使用する2サイクルエンジンの場合、

特にキャブレターが詰まりやすいです。

使用後は必ず燃料を抜いてもう一度エンジンをかけ、

キャブレターやホースの中に残っている燃料を燃やし尽くしましょう。

また、購入した混合ガソリンは2か月を目安に使い切るようにするか、処分しましょう。

(ガソリンスタンドに廃油として持ち込めば処分してくれます)

最近は長期保存型の混合ガソリンを販売していますが、

それでもガソリンそのものは揮発してしまうため、過信せずに半年程度の保管としたほうが無難です。

ご自分で混合ガソリンを調合される方は、配合割合を間違えないこと・入れたエンジンオイルとガソリンをよく混ぜること。

焼き付いたエンジンは大半の場合修理が不可能(修理費用>新品)です。

気温の高い夏場は特に注意しましょう。

●4サイクルエンジンの場合

4サイクルエンジンはレギュラーガソリンを使用しますが、レギュラーガソリンも劣化します。

2サイクルエンジンと同様に、使用後にはタンクからガソリンを抜き、エンジンをかけ、

ガソリンが残っていない状態にしてから保管するようにしましょう。

次に、4サイクルエンジンの場合にはエンジンオイルの交換が必要です。

定期的に(最低限、年に1~2回程度)エンジンオイルを交換しないで使用を続けると、

エンジン自体の寿命が短くなります。

例え使用していなくてもエンジンオイルは酸化して性能が劣化しますので、

定期交換を忘れないようにしてください。

また、割とよくあるトラブルなのが、エンジンオイル交換の際に入れやすいよう草刈機を傾けて

エンジンオイルを注入→過量の為オイルが逆流→エンジン不調で修理持込みというパターン。

一度傾けてエンジンオイルを注入するのは別に構いませんが、

キャップを締める前に必ず水平状態でオイルが適量かのチェックをしてください。

②吸排気系のトラブル

まず、吸気系です。

エンジンには必ずキャブレターの前にエアクリーナーと呼ばれるパーツがあります。

エンジン内に入る空気に含まれるゴミを濾しとるためのパーツで、

これがないと空気中のゴミや砂がエンジン内部に吸い込まれ、

エンジン内部にキズをつけることになってしまいます。

エンジン内部のシリンダーやピストンにキズが付けば、そこから圧力が漏れますので

エンジンのパワーが低下し、最終的にはエンジンがかからなくなってしまいます。

エアクリーナーの内側にエレメントがあり、

これはメーカー・機種によってさまざまですが、

草刈機の場合はスポンジのものが多いようです。

空気がスポンジの間を通る際に、それに含まれている

ゴミや砂が引っ掛かり空気がクリーンになるわけですが、

要はただのスポンジですので、数年でボロボロになり崩れて、ちぎれてしまいます。

崩れたエレメント(ゴミ)はキャブレターの前にありますから、

そのまま使用していれば当然エンジン内に吸い込まれ、エンジン内部にキズをつけますし、

エレメントがなくなればその後のゴミや砂はそのままエンジン内部に入ってしまい、

結果としてエンジンの寿命は短くなってしまいます。

どこも故障していないのに、古くなったエンジンがかかりにくくなる原因の大半はこれです。

メンテナンスとしては、スポンジのエレメントは洗浄油(灯油やガソリンでok)で洗った後、

かるく絞ってから元通り取り付けるだけですが、面倒だと思われますので、

新品に交換するほうが手っ取り早いと思います(そう高価な部品ではありません)

排気系の主なトラブルはマフラー詰まりです。

混合ガソリンを使用する2サイクルエンジンの方がトラブルが多いです。

ガソリンは、ほぼ完全燃焼しますが、一緒に入っているエンジンオイルは燃えカスが出るためで、

この燃えカスがマフラーに詰まって排気不良となりトラブルを起こすわけです。

上記の理由で4サイクルエンジンの場合にはまず起こりませんが、

逆に、4サイクルエンジンで排気系のトラブルが起こった場合には吸排気バルブの修理が必要となります。

その場合、プッシュロッドと呼ばれる部品の交換と、バルブクリアランスが必要となりますので、

修理にお持込みください。

排気のチェック方法は、マフラー出口に手を当てて、リコイルスターターを引っ張って

風が出てくればとりあえずokです。

詰まっていた場合、燃えカス=カーボンですので、マフラーを外してバーナーで焼いて

完全に燃焼させるという修理を行ないます。

年に1~2度ですが、エンジンがかからないといって持ち込まれた草刈機のマフラーを調べると、

内側に蜂が巣を作ってたというケースもあります。

③点火系(電気系)のトラブル

通常、草刈機のエンジンには自動車等のエンジンのような複雑な電気系統がありません。

プラグの点火の為の電気を起こすイグニッションコイルと、それに繋がるプラグ。

後はエンジン停止の為のスイッチのみです。

チェック方法は、プラグの外側の金属部分をエンジン本体に

くっつけてリコイルスターターを引き、火花の状態を見てください。

火花が出ない・弱い場合には、プラグの交換が必要で、

プラグを交換しても上記の症状であれば、イグニッションコイルが

不良となります。

スィッチやそれに付属しているコードが不良の場合でもエンジンはかかりますが、

停止させるにはプラグからプラグキャップを抜く必要があります。

④刈刃関連

最後に刈刃(チップソー)周辺となります。

通常、草刈機はチップソーをホルダーと呼ばれる部品で上下から挟んで、

それをナットもしくはボルトで固定しています。

ところが、草を短く刈ろうとするあまり、地面スレスレで作業をすると

このナット・ボルトが削られて頭がなくなってしまい、ナット・ボルトの

取り外しが出来なくなってしまいます。

同時に、ナット式の場合にはナットを取り付けるシャフトも削られてしまいますので、

シャフトごとの交換が必要となってしまいます。

これを防ぐために、ボルトカバーが取り付けられていますので、

このカバーの減り具合をチェックし、穴が開いてきているような場合には交換が必要です。

見落としがちなところの割に、事故が起こった場合の危険性が大きい場所です。

使用前には必ずチェックをするようにしましょう。

ざっとではありますが、草刈機の基本的なメンテナンスをご紹介しました。

上記内容プラス、ワイヤー部への注油やギアケース内のグリスアップまでを行なえれば、

ほぼ十分なメンテナンスとなるかと思います。

nogyoya

CONTACT
お問い合わせ

TOPへ戻る